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世界29カ国・地域からバイヤーが参加! 日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

世界29カ国・地域からバイヤーが参加! 日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

世界29カ国・地域からバイヤーが参加! 日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

2022年9月22~24日の3日間、JNTOはインバウンド関連ビジネスを創出する商談会「VISIT JAPAN トラベル&MICE マート 2022(VJTM&VJMM2022)」を、オンラインとリアル会場とのハイブリッドで開催しました。海外の訪日旅行取扱旅行会社などと日本全国の観光関係事業者がつながり、ポストコロナの訪日旅行への期待感や新しい観光資源の発掘への意欲が大いに醸成されました。

3年ぶりにリアル会場を設置。オンラインと併せた初のハイブリッド開催

VJTM&VJMM は、1996年から毎年開催している国内最大級のインバウンド商談会。さまざまなインバウンド関連ビジネスを創出するため、世界各国・地域から集まった旅行会社のバイヤーと日本国内の観光関連セラーとの商談の場を提供しています。

2019年の大阪での開催以来、コロナ禍によって2020年は開催中止を余儀なくされ、2021年にはオンラインのみで開かれていましたが、2022年は3年ぶりにリアルな会場を設け、オンラインと併せた初のハイブリッド開催となりました。

計画段階では、日本をはじめ海外各国・地域のコロナの対策状況の見通しがつかず、どの市場からバイヤーが来日できるか見えづらい部分もあったため、どのようなスタイルで開催するかぎりぎりまで検討することとなりましたが、幕を開けば22市場からバイヤーが来日、オンラインには23市場から約200名が参加しました。

商談会では、事前にセラーとバイヤーが希望を出し合い、双方ともに商談を希望した場合にマッチングされ、商談を実施します。1セッション20分間で行われ、リアル会場ではバイヤーがセラーブースを訪問し、オンラインでは商談システムを使ってリモートで繋がりました。

商談マッチングサイト上には、セラー・バイヤーそれぞれの紹介を詳しく載せて、関連動画や資料もダウンロードできるように準備され、事前に相互の情報を把握した上で商談に臨めるようにしました。オンライン商談システムは一度ログインすると、自動的に次の商談相手とつながるようプログラムされ、スムーズなオンライン商談が行われました。時間になってもオンライン商談に現れないバイヤーに対しては、JNTO海外事務所経由でバイヤーに連絡して参加を求めたり、後日代替の商談を設定したりするように促しました。

またVJTM開催中には、日本が10月11日から水際対策を大幅緩和して個人旅行も解禁されるというニュースも入り、会場は期待感で大いに盛り上がりました。

 

日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

リアル商談の様子

日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

オンライン商談の様子

 

参加者の評価とサステナブルに留意した会場運営

期間中に計5,394件の商談が行われ、参加者の満足度は45.4%が最上位評価という結果になりました。

参加した日本のセラーからは、「初めて会った会社から連携・販売依頼が数件あり、とても満足している」(旅行会社)、「商談がスケジュールにびっしり入っており、満足できた。バイヤーの質も高かった」(運輸・交通)、「数年ぶりにオフラインで開催されたことで、より具体的な商談ができた」(観光協会)といった前向きな声が多く聞かれました。

各国のバイヤーからも「ランドオペレーターや観光協会と会えて非常に嬉しい。求めていた一部商品もついに取得することができ、VJTMに感謝。本当にありがとう」(香港/オンライン)という声や、「2年間におよぶ日本での活動休止後、日本の現状や情報を更新するのに非常に有意義だった」(インドネシア/オンライン)、「とてもよく構成されていたと思うので、次回の大阪でも現状維持し、来年も参加できることを願う」(イタリア/リアル)などの感想や、今後のツアー造成・販売の一助となったという声が多数聞かれました。

会場となった東京ビッグサイトでは、ポストコロナにおいて、よりニーズが高まっているサステナビリティを重視した運営がなされました。再利用可能なリユースパネルを利用して会場を設営したほか、会場内にはウォーターサーバーを設置。リアル参加のバイヤーにはマイボトルを配付し、セラーにもマイボトル持参を推奨することで、ペットボトルの使用量を減らすことに配慮しました。

また、セラーがバイヤーに配布したい資料は、商談マッチングサイトからのダウンロードやメールでの送付を推奨することで、紙資料の配付を削減しました。バイヤーからは、紙媒体はエコロジーの観点からも、社内共有のしにくさからも、データの共有の方がよいというコメントが寄せられました。今後もデジタル資料の利用を推進してまいります。

 

日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

※招待状送付時の両国の水際対策状況や、コロナ回復局面での事業実施における航空券の高騰などから、参加可能国にばらつきが生じている。

 

世界19カ国45名のバイヤーがファムトリップに参加

商談会終了後は、3年ぶりにファムトリップを催行。これからのインバウンドにおいて必要な、訪日客一人あたりの消費額と滞在日数の増加を目指し、たとえば「新潟コース」では佐渡のたらい舟体験、「山梨・静岡コース」では茶畑での日本茶体験、「山形コース」では羽黒山を白装束で歩く山伏修行体験など、各コースに体験型アクティビティが盛り込まれました。

 

日本最大級のインバウンド商談会『VJTM&VJMM2022』開催レポート

左:「山形コース」山伏体験 右:「新潟コース」佐渡のたらい舟体験

 

屋外での体験コンテンツは、コロナ禍を経て「密を避けて自然の中で過ごしたい」という消費者ニーズを満たす観光資源としても有力。さらに「サステナブルな旅をしたい」というニーズの高まりに応え、視察先の選定にあたっては、サステナブルな観光施設や宿泊施設を紹介することを優先しました。地産地消や伝統的な生産手法など、それぞれのサステナブルな取組内容を行程表に記載し、参加者に説明しました。

参加者からは、「新潟県での宿泊を含むパッケージを考えたい」(デンマーク)や、「金沢を訪問し、大都市以外を含むツアーを販売したいと感じた」(スペイン)、「山形県のみではなく、東北エリアとしての周遊を訪日経験者のお客様に案内する」(メキシコ)と、ツアー造成に前向きな声が聞かれました。

また「東京・箱根コース」では、コロナ禍の3年間で変化した新しい東京を見せることをテーマに、チームラボやeスポーツパーク、渋谷スカイ等の新規施設を実際に体験。バイヤーからは「久しぶりに東京の新商材を視察できた」という感謝の声があがりました。

ファムトリップ実施概要
日時:2022年9月24日(土)午後~26日(月)/27日(火)
行程:東京発着 2泊3日~3泊4日 6コース7グループ

【視察コース】
(1)山形コース/立石寺、鶴岡公園、居合道体験、最上川下り、山伏修行体験
(2)新潟コース/佐渡たらい船、佐渡金山、大地の芸術祭、北方文化博物館
(3)石川・岐阜コース/兼六園、21世紀美術館、和菓子作り体験、山中温泉、白川郷
(4)長野コース/善光寺、松本城、奈良井宿トレッキング、太鼓体験、酒蔵
(5)山梨・静岡コース/久能山、茶畑で日本茶体験、ワイナリー、忍野八海
(6)東京・箱根コース/SHIBUYA SKY、チームラボ、東京タワーeスポーツパーク、箱根

※(1)~(5)は3泊4日で各コース1グループ、(6)は2泊3日で2グループ


 

次回のVJTM&VJMMは、2023年10月26日~28日に大阪で、リアルな会場を設けての開催を目指す予定です。
開催概要や申し込み方法は、2023年4月以降、JNTO公式HP(https://www.jnto.go.jp/jpn/)のお知らせ欄から順次公開いたします。