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【2020年度調査】訪日旅行市場における新型コロナ感染症の影響と需要回復局面の旅行者ニーズと志向に関する調査

【2020年度調査】訪日旅行市場における新型コロナ感染症の影響と需要回復局面の旅行者ニーズと志向に関する調査

【2020年度調査】訪日旅行市場における新型コロナ感染症の影響と需要回復局面の旅行者ニーズと志向に関する調査

JNTOでは、訪日旅行の主要21市場1地域からピックアップした4つの市場(台湾、香港、英国、豪州)を対象にオンラインのアンケート調査を実施し、今後の需要回復をリードする旅行者層や需要回復の契機、旅行者の志向の変化、求められる情報提供などについて取りまとめました。こちらの記事では、2020年12月に公表した「訪日旅行市場における新型コロナ感染症の影響と需要回復局面の旅行者ニーズと志向に関する調査」の結果より、調査内容のポイントをご紹介します。

調査の狙いと設計

JNTOでは新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」)拡大によって大きな影響を受けた訪日旅行の需要が、どのように回復するか想定するために市場調査を実施しました。具体的には、訪日旅行の主要21市場1地域からピックアップした4つの市場を対象にオンラインのアンケート調査を実施し、今後の需要回復をリードする市場および旅行者層や需要回復の契機、旅行志向の変化、およびこれらをふまえて求められる情報提供などについて取りまとめました。

【調査の概要】

■調査方法
オンラインでのアンケート調査

■調査期間
2020年9月

■調査対象市場
台湾、香港、英国、豪州

■調査対象者
過去3年間にレジャー性海外旅行を実施した者(ロングホール市場〈英国、豪州〉では過去5年間にロングホールのレジャー性海外旅行を実施した者)を調査対象としました。その中で、訪日旅行再開に対する積極性を分析するために、過去3年間(ロングホール市場では過去5年間)の訪日経験の有無および今後3年間の訪日意向の有無で分類し、訪日経験・訪日意向のいずれも「無」の者は除外しました。

【設問項目一覧】

■一般属性
居住エリア、性別、年代、収入階層、ライフステージ、職業

■旅行経験
海外旅行経験・頻度、訪日旅行経験・頻度、過去3年間または5年間の訪日旅行経験・頻度

■海外旅行計画
コロナの危険性に対する認識、収束見通しに関する認識、現時点における海外旅行関連の情報接触の状況、次の海外旅行計画の有無・目的・時期・検討方面、海外旅行の行先選定条件、旅行に対し感染リスクをどの程度感じているか、感染回避の観点でリスクを感じるもの、海外旅行を再開する条件、ウィズコロナの海外旅行計画で注意を払う情報・情報源

■海外旅行に対する意欲
海外旅行意欲の強さ、コロナ後の海外旅行意欲、コロナ後の海外旅行意欲が強まった要因・弱まった要因

■海外旅行計画(ウィズコロナ)
ウィズコロナの海外旅行頻度は変わるか、ウィズコロナの海外旅行計画のタイプ・同行者・旅行形態・リードタイム・希望コンテンツ、コロナ後の旅行に求めるものは変わるか

■訪日旅行計画(ウィズコロナ)
ウィズコロナの訪日旅行計画の有無・時期・ブッキングチャネル、ウィズコロナの訪日旅行頻度は変わるか、ウィズコロナの訪日旅行計画のタイプ・予算(お金をかけるもの、節約するもの)・泊数・同行者・訪れる地域・希望コンテンツ

■旅行属性
日本国内の訪問経験エリア、直近訪日旅行の同行者・旅行形態、クルーズの経験有無、コロナ後のクルーズ参加意向は変わるか

上記調査の結果から下記事項①~⑤について検討しとりまとめ、2020年12月に「訪日旅行市場における新型コロナ感染症の影響と需要回復局面の旅行者ニーズと志向に関する調査 」として公表しました。本記事ではその概要をご紹介します。詳細(定量的分析等)については下記のURLよりご確認いただけます。
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/topics/20201224.pdf

 

調査結果の概要

①需要回復が早く進む市場はどこか?

海外旅行の再開意欲は感染の拡大・収束状況に影響されず、コロナに対する危険性認識の影響が大きいことがわかりました。コロナに対する危険性の認識が高い市場(特に台湾)は、海外旅行の再開に対し慎重でした。なお、訪日旅行の再開については、ショートホールの市場(台湾、香港)が、ロングホール(英国、豪州)よりも先行するとみられました。

需要回復が早く進む市場はどこか?

詳しくは(上記詳細資料の)P.8~10 をご参照ください。

②需要回復をリードするのはどんな人々か?

いずれの市場においても、旅行中におけるコロナ感染に対する危険性の認識と海外旅行の再開時期との間には、はっきりとした相関関係が見られました。一方、年齢・収入等代表的なデモグラフィック属性と海外旅行再開時期との間には、各市場に共通する相関関係は認められませんでした。

また、訪日旅行の再開に関しては、訪日経験者のほうが未経験者より積極的でした。ただし、台湾では半数以上が訪日頻度は下がると回答し、香港でも「今までよりも増える」と回答した比率を「今までより減る」の比率が上回りました。訪日経験者の比率が高い市場では、訪日経験があり訪日意向がある人でも今後の訪日頻度が以前より低下することに留意が必要です。

需要回復をリードするのはどんな人々か?

詳しくはP.11~16 をご参照ください。

③需要回復の契機となるのは何か?

海外旅行再開の契機としての上位は、「治療薬の発見」「治療法の向上」「ワクチン接種」などで、「入国時、帰国時の隔離措置の解除」よりも上位となりました。

需要回復の契機となるのは何か?

詳しくはP.17 をご参照ください。

④ウィズコロナの旅行トレンドはどう変わるか?

4市場ともに、海外旅行におけるコンテンツ、アクティビティすべての項目において、「(体験する)頻度は以前と比較して変わらない」が半数近くを占め、訴求コンテンツに大きな変化はみられませんでした。なお、「自然体験」のみが4市場すべてにおいて「(頻度は)増える」が「減る」を上回った一方で、「エンターテインメントパークへの訪問」「観劇・音楽鑑賞」「温泉・健康・エステ・サロン」など、人が密集するイメージのコンテンツについては、「増える」に対して「減る」の割合がより高い傾向がみられました。

ウィズコロナの旅行トレンドはどう変わるか?

詳しくはP.18~19 をご参照ください。

⑤訪日プロモーションにおいて留意すべきことは何か?

いずれの市場においても、ウィズコロナの海外旅行において必要とされる情報の上位は、「観光地、公共交通機関、宿泊施設などにおける感染症対策の状況や医療機関についての情報」「旅行先の市場全体および地域別の新規感染者数、重傷者数、死亡者数といった感染についての統計情報」などでした。一方、従来から提供されてきた「観光地、公共交通の混雑状況」や「入国時の検査の所要時間」といった現地情報も必要とされており、旅行中の様々な懸念に対応した情報がセットで求められていることがわかりました。

また、従前は、旅行先の状況について調べる際の利用情報源の上位は「現地在住や居住地の親族・知人の情報」「トリップアドバイザーなどの口コミサイト」等でしたが、コロナ禍においては「旅行先・居住国政府のホームページ」が上位となっており、公的な情報源の利用意向が高くなっています。

訪日プロモーションにおいて留意すべきことは何か?

詳しくはP.20~23 をご参照ください。

 

よくあるご質問

Q:日本語以外の言語の調査結果報告書はありますか。
A:日本語版のみとなります。

Q:調査報告書で紹介されているテキストや画像を使いたいのですが、可能でしょうか。
A:本資料を引用される場合、出典を日本政府観光局(Japan National Tourism Organization)と明記してください。

お問い合わせはこちらから
自治体・DMO等の方 → 地域連携部 地域プロモーション連携室
Tel:03-5369-3337  Email:action@jnto.go.jp
それ以外の方 → 企画総室 調査・マーケティング統括グループ
Tel:03-5369-6020  Email:data@jnto.go.jp