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観光コンテンツ造成のポイントと旅マエ・旅ナカの受入体制(JNTOマーケティング研修会テーマ4 ※講演資料の一部掲載)

Written by JNTO

JNTOが全国各地で開催している「JNTOマーケティング研修会」では、デジタルマーケティングやオリパラなどをテーマに講演を行っています。本連載では、研修会に参加できなかった方々にも情報共有できるよう、各テーマの内容を記事で解説していきます。今回は、「JNTO観光コンテンツ収集事業からみる観光コンテンツ造成のポイント」がテーマです。本記事では、観光コンテンツ造成におけるポイント、訪日外国人旅行者の受入体制に関して注力すべき点などをご紹介します。

目次

「JNTOマーケティング研修会」の様子がわかるレポートはこちらの記事でご覧いただけます。

観光コンテンツ造成において重要な視点と4つのポイント

観光コンテンツ造成においては、大前提として「外国人旅行者目線になっているか」が非常に重要です。魅力的なコンテンツではあるけれど、外国人旅行者にとって言語対応が不十分であったり、予約システムが複雑であったりすれば、訪問へのハードルが上がってしまうでしょう。その前提を踏まえた上で、観光コンテンツの造成を行うことが必要不可欠です。

それでは具体的に、どのような点に気を付けて観光コンテンツを造成していけばいいのでしょうか。ポイントとしては、大きく4つの要素に分けられます。

(a)その土地に根差したストーリー性やテーマ性を有している
(b)地元の人々とのふれあいや、地域資源を活用している
(c)日本らしいユニークさや非日常体験を提供している
(d)通常では利用できない希少性や限定感、エクスクルーシブ(独占的)な体験を提供している

上記4つのいずれか、もしくは複数の要素を備えた観光コンテンツを造成し、そしてその観光魅力を外国人旅行者目線で伝えることが、外国人旅行者の誘客に効果的です。

外国人旅行者目線と4つの要素のいずれかを備えた観光コンテンツづくりが重要

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旅マエと旅ナカでの受入体制のチェックポイント

「旅マエ」のチェックポイント

旅マエのチェックポイントとして非常に重要なのは、「英語Webサイトの充実」です。多くの外国人旅行者は、スマートフォンやパソコンなどを利用して情報を仕入れるので、日本語サイトのみでは、訪問を諦めてしまうかもしれません。そして、ただ作るだけではなく、内容にも工夫が必要です。たとえば、文章は日本語をそのまま英語に翻訳するのではなく、英語のライターに書き起こしてもらう、画像も外国人目線で見た時に好まれるものを選定することが望ましいです。Webサイトの構築に関しても、古い情報が載っている、リンクを押すと日本語Webサイトに飛んでしまうなど、注意すべき点が多々あります。

具体的なWebサイトの構築に関しては、JNTOの実体験に基づいて作成したマニュアルを用意しています。どなたでもダウンロード可能ですので、ぜひご活用ください。

その他に、「英語での問い合わせにしっかり返答できるか」「英語でのオンライン申し込みに対応しているか」「アクセス情報として、Googleマップ等のオンラインマップ上に施設が表示されるか」などの点も確認しておきましょう。

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「旅ナカ」のチェックポイント

次に、外国人旅行者が実際に来日してからの受入体制についてです。やはり重要なのは、「現地での英語対応」が可能かどうかです。英語対応者が常駐していることが望ましいですが、まずはオーディオガイドの導入やパンフレットなどを通じた受入体制の充実を検討してみてください。その他にも、「Wi-Fiの整備」「クレジットカード決済への対応」「トリップアドバイザーなど外部Webサイトとの連携がなされているか」なども受入体制のさらなる充実において重要なポイントになります。

コンテンツによっては、安全対策や富裕層対応も効果的に行っていきましょう。特に、ハードなスポーツアクティビティに関しては、事前の注意喚起を英語でしっかりと説明できなくてはなりませんし、英語で適切な救護対応を行うことができるよう準備も必要です。

このように、受入体制についてもきちんと見直す必要がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

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当サイトでも、「外国人向けウェブサイト制作マニュアル」や他地域の取り組み事例の紹介(例:ONSEN・ガストロノミーツーリズム古民家活用)等、コンテンツ造成のヒント、受入体制整備の参考になる記事を掲載しております。ぜひご活用いただければ幸いです。

8月に大阪で開催した「JNTOマーケティング研修会in関西」の様子はこちらから

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