地域への訪日外国人旅行者拡大に向けた研修会を開催

Written by JNTO

JNTOでは訪日外国人旅行者の地方誘客促進に向けて地域との連携強化に取り組んでいます。その一環として、全国11ヵ所で訪日インバウンド誘致にかかわる実務者を対象にした「マーケティング研修会」を開催しています。今回は、広域連携DMOである関西観光本部の協力をいただき開催した「JNTOマーケティング研修会in関西」の様子をお伝えします。また、研修会の開催を通して、地域のインバウンドにとってどんな影響を期待しているかなどを、関西観光本部の森戦略企画部長に伺いました。

目次

「JNTOマーケティング研修会」を全国で開催

JNTOでは、2019年7月から12月にかけて、全国11ヵ所(松江、金沢、大阪、仙台、広島、那覇、札幌、福岡、東京、名古屋、高松)で研修会を開催しています。

デジタルマーケティングやオリパラなど5つのテーマ

研修会では、下記5つのテーマの中から、地域特性に合わせて選定した3テーマを講演します。JNTOが実践しているマーケティング手法や地域支援サービスの活用方法、デジタルマーケティングを取り巻く最新動向、観光コンテンツ造成のポイントなどをご紹介。講師は、デジタルマーケティングやデータ分析、地域プロモーションなどの分野を担当するJNTOの職員です。

■2019年度開催「JNTO マーケティング研修会」の講演テーマ

1.今日から実践するデジタルマーケティング

2.オープンデータからみる地域特性と分析手法

3.JNTO観光コンテンツ収集事業からみる観光コンテンツ造成のポイント

4.オリパラをきっかけとした地域プロモーションの可能性

5.ラグジュアリー・トラベル市場の構造理解とアプローチ手法

※タイトルは今後変更になる可能性があります。

インバウンド従事者が多数参加「マーケティング研修会in 関西」

8月21日、関西エリアを対象とした「マーケティング研修会in関西」を大阪市内で開催しました。関西観光本部による冒頭の挨拶で東井専務理事は、「大阪・京都への観光客の集中緩和や、訪日外国人旅行消費額の増額など、JNTOを含め、関西全体との連携を強化し、関西の観光を盛り上げていきたい」と力強く語りました。

JNTOの経験と知見を活かした実践的な内容を共有

【テーマ1】今日から実践するデジタルマーケティング

最初のテーマ「今日から実践するデジタルマーケティング」では、JNTOのデジタルマーケティングの考え方やその手法、さらにWebサイトやSNSを用いた効果的な運用方法などを、事例を交えて説明。「SNSなどで“ばえる”写真はどこで撮っていますか」という質問に対しては、ハッシュタグを検索したり、海外の人気インスタグラマーの写真をよくチェックしたりして、“外国人の視点”をポイントに、場所やアングルを探すことが大切であることを伝えました。

【テーマ2】オープンデータからみる地域特性と分析手法

ふたつめのテーマ「オープンデータからみる地域特性と分析手法~関西編~」では、「訪日外国人消費動向調査」や「宿泊旅行統計調査」などのオープンデータの紹介、データを活用した地域分析を講義。奈良県や大阪府を例にあげ、各県訪問者の国籍や性別、年代などの特徴がオープンデータから分析できることを示しました。

さらに、JNTOアプリによる位置情報データから分析した関西ならではの訪日外国人旅行者の特徴も説明。和歌山県の時間帯別位置情報を用いて、昼間は熊野古道周辺に訪問者が集中し、アジア圏の旅行者は夜になると減るのに対し、米豪の旅行者は夜間も留まっていることが読み取れることを参考に取り上げました。

近年、オープンデータの数や種類が増えているなか、今回紹介した活用事例を参考に、各地域における訪日外国人旅行者の分析に活かせる手法を紹介しました。

オープンデータを活用した地域分析(表は奈良県訪問者の特徴)

【テーマ3】観光コンテンツ収集事業からみる観光コンテンツ造成のポイント

3つめのテーマ「JNTO観光コンテンツ収集事業からみる観光コンテンツ造成のポイント」では、JNTOとして初めての取り組みである観光コンテンツ収集事業の概要や結果、取り組みから見えてきたものを共有。日本人向けのコンテンツをそのまま流用するのではなく、外国人旅行者向けにカスタマイズし、彼らの目線で魅力を伝えることが重要であることを伝えました。

また、Webサイトやパンフレットのライティングや画像選定のポイントを、JNTOが2019年度発行したパンフレット「100 Experiences in Japan –Find the Japan of your Dreams!」を参考に教示。「タイトルは“どこで何ができるのか”を簡潔に表現すること」「画像はそこで体験できる内容がひと目でわかるものを選択すること」など、実践的な内容をお伝えしました。

互いの強みを活かした効果的なインバウンド事業展開を

研修会終了後、「JNTOマーケティング研修会in関西」開催にご協力いただいた、関西観光本部戦略企画部長の森氏に、お話をお伺いしました。森氏によると、2019年度の参加者数は昨年の倍となる81名。当初の定員は70名だったものの、問い合わせを多数いただき席数を増やしたと言います。行政やDMO、交通事業者や旅行会社、観光施設や百貨店、ホテルなどの関係者が参加しました。

「インバウンド事業の活性化のために、多くの方々がマーケティングを重視し始めていることが、参加数にも顕著に現れたのだと思います。

今日の研修会は、オープンデータの紹介や、Webサイト・SNSの運用方法など、マーケティングの入口をご説明いただいた印象です。こまめにWebサイトやSNSを確認する、Google アナリティクスを分析するなど、JNTO様は、地道に、しかし着実にPDCAサイクルをまわしているのだと改めて実感しました。参加者の皆さんにも、本日お伝えした話を参考に、まずはなにかひとつでも実践していただきたいですね。

今後は、互いの強みを活かして、より強固な関係づくりを目指していきたいと考えています。これまで、JNTO様の大きなミッションは訪日外国人旅行者の獲得だったと思います。しかし最近は、さらにミッションが細分化し、獲得した訪日外国人旅行者の旅行先まで目を向けなければならない、とお聞きしました。JNTO様は、世界的なインバウンド市場について圧倒的な情報をお持ちです。一方で地域の情報というのは、より近くにいる私たちの方が詳しいことも多い。こうした互いの強みを活かしながら、今後も一緒に取り組んでいけたらうれしいです」

         

 「互いの強みを活かしながら取り組みたい」と語る関西観光本部の森氏

今後各テーマに関する詳細記事を掲載

今回ご紹介した「今日から実践するデジタルマーケティング」「オープンデータからみる地域特性と分析手法」「JNTO観光コンテンツ収集事業からみる観光コンテンツ造成のポイント」を含むいくつかのテーマについては、今後記事で詳しく解説していきます。

 

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