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始めよう! インバウンドプロモーションvol.3【受け入れ】編

2019年10月01日 (火)

Written by JNTO

2020年の訪日外国人旅行者4,000万人という目標を掲げる中、2018年には3,000万人を突破。インバウンド施策に積極的に取り組もうとする一方で、なにから始めて良いのかわからないといったお声をいただくことも多くあります。そこでJNTOでは、これからインバウンドに取り組む皆様に向けて、インバウンドプロモーションのスタートから実施、改善までを簡潔にまとめた「始めよう! インバウンドプロモーション」を連載します。この記事では、訪日外国人旅行者の受け入れのヒントを知ることができる「vol.3【受け入れ】」編を紹介します。

目次

【ポイント】受け入れはなぜ大切?

インバウンドは情報発信をするだけでは、なかなか成功につながりません。プロモーションと受け入れの両輪が大切です。

受け入れ態勢の充実が満足度につながる

地域の魅力を伝えたり、移動の円滑化を図るための案内板やガイドの整備、ニーズにマッチしたアクティビティ作りなど。地域へ訪れる外国人に向けた、受け入れ態勢の充実も欠かせません。地域での満足度が高いとリピーターにつながったり、帰国後の口コミにつながったりします。

また、訪日外国人旅行者の急激な増加で受け入れきれなくなっている地域もあります。無理をして受け入れても長くは続きません。持続可能な観光を実現するために、できることとできないことを整理して、訪日外国人旅行者へ伝えることが大切です。

ハード面とソフト面、両方の整備を

受け入れ態勢の整備はハード面とソフト面に分けられます。ハード面は、トイレのユニバーサル化やWi-Fi環境、津波避難案内板の設置など。ソフト面は、外国語で対応可能なスタッフによる案内などです。民間の事業者と連携し英語セミナーを行っている自治体もあります。

受け入れ側が不安なこと。訪日外国人旅行者が困ること

JNTOがインバウンド実施者へ向けて実施したセミナーでのアンケート「訪日外国人旅行者を受け入れる上で不安なこと」によると、言葉の違いやコミュニケーションの方法が圧倒的。しかし、訪日外国人旅行者が不便に感じるポイントは様々です。

クレジットカード決済ができる店舗が少ない、オンラインでの予約・決済に対応していないといったショッピングについて。Wi-Fiの設置が少ない、利用手続きが面倒、洋式トイレが少ないといった施設や設備について。電車内に大きいスーツケースが置けない、ジャパン・レール・パスで私鉄に乗れないといった交通機関についてなどです。これらの声は、訪日外国人旅行者の受け入れのヒントにつながります。

【コミュニケーション】英語ができなくても大丈夫?

「英会話が不安」「どうせダメだろうという先入観がある」といった、訪日外国人旅行者とのコミュニケーションの悩み。解決のヒントを見てみましょう。

まずはコミュニケーションをとってみる

外国人とのコミュニケーションも、日本人同士のように空気を読まなければいけないと思い、難しそうだと思っていませんか。片言の英語や日本語でも、身振り手振りを合わせれば簡単なコミュニケーションはできます。

英語を話せる従業員がひとりもいなかった旅館が、訪日外国人旅行者を受け入れたケースがありますが、特に問題は起きなかったそうです。受け入れる前からあれこれ考えるとネガティブな話ばかりになりがちです。まずはやってみて、それから出てきた課題に向き合いましょう。

外国語が話せる地元の方とつながる、育てる

訪日外国人旅行者へ外国語でしっかりと伝えることも大切ですが、人材がいないといった課題もあります。

たとえば、地域に長く住んでいる外国語指導助手(ALT)や国際交流員(CIR)の方とつながり協力を依頼してみるのもひとつの解決策です。

【店舗や飲食店】外国人が求めていることは?

地域へ来た訪日外国人旅行者へは、地元の産品や料理を楽しんでほしいと思いませんか。買い物や食事をしてもらえれば、地域の活性化にもつながります。

商品の魅力を伝える

買い物の場やメニューでは、商品の説明をしておくことが大切です。訪日外国人旅行者は日本の商品やサービスについて理解していないことも多く、しっかり伝えることで価値を理解してもらえれば消費につながりやすくなります。

たとえば、日本の職人が伝統技法によって製作した名刺入れと、100円で購入できるような名刺入れが並べて売られているだけでは、違いはわかりません。革の種類、技法、加工の説明などが書かれた紙が横にあると品質の良さが伝わり、購入へつながるかもしれません。自国へ持ち帰った後はその人自身が広告塔となることも期待できます。

キャッシュレス対応で消費を促す

訪日経験のある外国人へのアンケートでは、クレジットカード加盟店のマークが掲示されているお店を好む、クレジットカード・両替に困った経験があるといった回答がありました。

また、クレジットカードは現金の支払いより購買単価が上昇するという調査結果もあり、単価アップにつながると予想できます。キャッシュレス対応は訪日外国人旅行者と受け入れ側双方にとって重要です。

【宿泊施設】インバウンドはどう活用できる?

訪日外国人旅行者が地域の宿泊施設に泊まるか、泊まらないか。この違いは地域への経済効果という点で重要です。

稼働率の平準化にインバウンドを活用

宿泊施設はインバウンドによって収益アップを狙えるのでしょうか。たとえば、国内需要が少ない時期に訪日外国人旅行者が訪れ、年間通してほぼ同じ水準の稼働率を実現している地域があります。

また、地域全体で訪日外国人旅行者を受け入れることも大切です。たとえば1~2月に稼働率が上がるスキーが楽しめる地域Aと、2月は苦戦する温泉が楽しめる地域Bが隣接している場合。地域Aでの宿泊を断ったお客様を、地域Bへ送迎する施策などが考えられます。インバウンドは宿泊施設の稼働率の平準化に活用できるのです。

地域へお金が落ちる仕組みを構築

大きなイベントの開催で課題となるのが、宿泊施設の不足です。解決策としてイベント民泊を行う地域では、イベント開催中の数日間だけ民泊を許可する取り組みを市と民間事業者が協働で実施。赤字を抱えていたイベントが経済効果を出すまでに生まれ変わりました。人をたくさん呼ぶだけではなく、地域へお金が落ちる仕組みを作ることが重要です。

 

今回は、訪日外国人旅行者の受け入れのヒントを知ることができる「vol.3【受け入れ】」編をご紹介しました。次回は「vol.4【プロモーション】」編をお届けします。

●始めよう! インバウンドプロモーション
vol.1【インバウンドとは】
vol.2【準備】
vol.3【受け入れ】
vol.4【プロモーション】
vol.5【改善】

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