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始めよう! あなたの地域のインバウンドvol.1【インバウンドとは?】編

2020年01月16日 (木)

Written by JNTO

2020年の訪日外国人旅行者4,000万人という目標を掲げる中、2018年には3,000万人を突破。インバウンド施策に積極的に取り組もうとする一方で、なにから始めて良いのかわからないといったお声をいただくことも多くあります。そこでJNTOでは、これからインバウンドに取り組む皆様に向けて、インバウンドにおける情報発信を中心とした施策のスタートから実施、改善までを簡潔にまとめた「始めよう! あなたの地域のインバウンド」を連載します。この記事ではインバウンドに関する全体像やメリット、そして課題がわかる「vol.1【インバウンドとは】」編を紹介します。

目次

【はじめに】インバウンドってなに?

インバウンドと聞いても、イメージがつきにくいといった方も多いのではないでしょうか。だれが実施していて、何の目的があり、どんな役割があるのか見てみましょう。

地域とJNTOの役割

インバウンド施策の実施者を大きく分けると民間事業者、自治体、観光地域づくり法人(以下、DMO)、運輸局、観光庁・JNTOです。自治体とDMO、運輸局はそれぞれの地域に、JNTOは日本に外国人を呼ぶことを主な目的としています。

自治体やDMOの皆様、そしてJNTOにとって重要になるのが相互の連携です。たとえば、JNTOが実施しているプロモーション事業の計画を共有したり、地域からJNTOへ観光資源の情報を共有したりすることで、より効果的なインバウンド施策につながります。

地域を知ってもらい、行きたいと思ってもらう

自治体やDMOの皆様にとってインバウンド施策は、地域のマーケティング活動全般とも言えます。地域を外国人(お客様)に知ってもらい、行きたいと思ってもらう役割です。

下記の記事では、自治体や地域、DMOの取り組み事例をご覧いただけます。

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古民家活用で通過型から滞在型への観光の転換を狙う

古民家を歴史的資源として観光活性化に活用する地域が増えています。千葉県香取市の佐原地区もそのひとつ。かつて「江戸優り(まさり)」とたたえられ、今も繁栄の面影を感じられる町に2018年、「佐原商家町ホテル NIPPONIA」が誕生しました。土蔵や木造の町屋を改装し、一棟一室の客室を点在させる分散型が特徴です。同ホテルを手がける「㈱NIPPONIA SAWARA(ニッポニアサワラ)」代表取締役の杉山氏に、海外に向けたプロモーション施策やITを活用した受け入れ整備などについてお話を伺いました。

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旅行者に選ばれるエリアづくりと環境整備で周遊促進を目指す(広域連携DMOの取り組み2)

JNTOでは訪日外国人旅行者の地方誘客を促進させるため、JNTO内に地域向け窓口を設置し、広域連携DMOをはじめとする地域の皆様との連携に力を入れています。関西唯一の広域連携DMO、関西観光本部も連携先のひとつ。今回は同本部地域戦略室長の森氏に、訪日外国人旅行者の関西周遊を促す取り組みや受入整備の推進などについてお話を伺いました。

 

【メリット】インバウンドは地域にとってなぜ必要?

なぜインバウンド施策を実施し、外国人を呼ぶ必要があるのでしょうか。それは、日本、そして地域が抱える課題の解決につながるからです。

インバウンドは力強い経済を取り戻すための重要な成長分野のひとつ

観光は経済波及効果が大きいと言われています。そのため、急速に成長するアジアをはじめとする世界の観光需要を取り込むことは、地域にとっても重要です。インバウンド施策を通して訪日外国人旅行者が増えることで、地域での消費につながるなど、地域活性化、雇用機会の増大などの効果を期待できます。

地方に宿泊する訪日外国人旅行者は増加している

外国人は有名な都市ばかりに訪れていると思っていませんか。実は、ゴールデンルート(東京、京都、大阪を中心とする訪日外国人に人気の周遊ルート)以外の地域に宿泊する訪日外国人旅行者は増加しており、リピーターほど地方に訪れる割合が高くなる傾向があります。

日本の魅力を日本のチカラに

インバウンドによるメリットは経済効果や雇用創出に加え、日本人が日本の魅力を、地域の人が地域の魅力を再確認する点もあります。

たとえば過疎化が進む徳島県三好市は、約10年前から官民連携のインバウンド施策を実施し、外国人宿泊者数は30倍以上に。そして、観光の主役となった地域の高齢者はより生き生きと暮らし始め、若い移住者もカフェやゲストハウスを始めるなど、さまざまな効果が生まれています。

【課題】インバウンドは良いことばかり?

インバウンドはさまざまなメリットがある一方で、観光公害やオーバーツーリズムなどの課題もあります。世界的な観光都市であるバルセロナの事例を参考に見てみましょう。

物価上昇や騒音など、バルセロナに訪れた課題

バルセロナ市は1992年のオリンピックを境に、レジャー観光都市へと変貌。1990年の宿泊者数は人口の2.2倍だったのに対し、2016年には11.9倍にまで増加しました。

その結果、世界遺産を含めた観光スポットの多い市中心部にホテルや民泊施設が集中し、地価や家賃相場が上昇。地域住民向けの住まいや商業施設が減り、騒音やゴミ問題に悩まされる事態を引き起こしたのです。

受け入れを整備し、持続可能な観光へ

観光産業をどうやってサステイナブル(持続可能)にしていくか。バルセロナ市は戦略的にデスティネーションづくりを推進しています。

たとえば、世界遺産施設への入場チケットを混雑状況に合わせて調整したり、宿泊税を導入したり、レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)の認証を取得したり、さまざまな施策を実施。マーケットの成長と同時に、受け入れの整備も欠かせないことがわかります。

下記の記事では、海外DMOの専門家によるサステイナブルな観光についてのインタビューをご覧いただけます。

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専門家に聞く、海外DMOの最新事例

「海外DMOの取り組み事例を知る機会がなかなか得られない」「先進的な取り組みを知りたいが誰に聞けばいいかわからない」。そうした悩みを抱える地方自治体やDMOの方は多いのではないでしょうか。今回はワールド・ビジネス・アソシエイツの丸山芳子氏に、米国や欧州におけるDMOの取り組み事例、地域の役割、最新トピックなどの話を伺いました。丸山氏は米国のDMO最大の業界団体DI(Destination International)が主催するDMO幹部対象資格用研修CDME (Certificated Destination Management Executive)を日本人で唯一受講した、海外DMOに関する専門家です。

 

今回はインバウンドに関する全体像やメリット、そして課題がわかる「vol.1【インバウンドとは】」編をご紹介しました。次回は「vol.2【準備】」編をお届けします。

●始めよう! あなたの地域のインバウンド
vol.1【インバウンドとは】
vol.2【準備】
vol.3【受け入れ】
vol.4【プロモーション】
vol.5【改善】

もっと知りたい人は! -地域の取り組み事例を紹介-

インバウンド施策についてイメージしやすくするために、地域の取り組み事例をご紹介します。

海外で話題となったスノーモンキー

長野県山ノ内町は、湯田中渋温泉郷、志賀高原、北志賀高原からなる県内有数の観光地。しかし、近年は宿泊客の減少や若手の人口減少といった課題を抱えていました。一方、温泉に入るニホンザルが見られる地獄谷野猿公苑の「スノーモンキー」が海外で話題になったのをきっかけに、2011年頃から訪日外国人旅行者は急速に伸長しました。

富裕者のニーズを満たす

いまや世界でも有数の富裕層向け観光スポットとなった北海道ニセコ町。高級リゾートとしての地位を築いたポイントのひとつは、ターゲットのニーズを満たしたことです。たとえば高級な宿泊施設には、それに見合う送迎、掃除、食事だけでなく、ルームサービスやコンシェルジュの丁寧な対応なども重要な要素でした。

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