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インバウンド政策コア会議レポート

2019年03月06日 (水)

Written by JNTO

2016年3月より秩父地域おもてなし観光公社が定期的に開催している「インバウンド政策コア会議」。実際の政策実施にもつながっているこの会議では、どんなことが話されているのか。今回はその政策コア会議の様子を取材させていただきました。

目次

誰もが気軽に発言することができる政策コア会議の雰囲気

会議は、秩父地域おもてなし観光公社担当者の挨拶で始まった。会議の始まりにしては、とても和やかな口調であった。本題に入る前に、新設したYou Tubeチャンネルの宣伝を、冗談を交えながら行うなど、すでに会議室に不必要な緊張感はない。「この会議は気軽に意見を出し合う機会になっています。どうぞ気軽に自分の思っていることを言って頂ければと思います。」と促した。

事務局長の井上さんの挨拶では「コア会議が各所で取り上げられ、賞も頂いています。これからも盛り上げて頂ければと思います。」と語り、コア会議の仕組みが全国的に注目され、同じ課題を抱える自治体やDMOの参考とされていることを説明した。その後、事務局から秩父夜祭りの報告、各企業から実施事業の報告と続き、会議らしくなってきたところで再び、「大丈夫ですか皆さん、もうマジメモードになっちゃいましたか?」と司会から一言。事務局側の、会場の緊張をできるだけほぐして意見を言いやすい場にしようという姿勢が伺えた。

 

積極的な意見の交換から見えてくる秩父地域の課題

各企業から報告が済むと、続いて討議に入る。ここでは実際に参加者に意見を求める。この2年間の取り組み・実施事業を振り返っての率直な意見を聞かれ、指名された人が答えていく。いきなりの質問に戸惑うかと思いきや、堂々と意見を述べる参加者たち。さすが「出入り自由」を掲げるこの会議に参加するだけのことはある。2名ほど話した後、次に指定された議題に対し、グループで討議を行う。

今回の議題は「改めて今の秩父地域の課題は何なのか」というもの。ここでも各々積極的な意見が交わされた。参加者のうち、民間企業の担当者はほとんどが東京からの出席であるが、公社から謝礼・交通費などの支払いは一切ない。しかし、その上でこの会議に出席する理由は、こうした意見の交換が積極的に行える場が貴重だからであるという。

その後各グループからの発表に移ると、Aチームからは、

「新しいコンテンツが少ないのではないか、また、外国人が好きな秩父の観光資源がまだ見えてこない。外国人にとって一つの大きな観光資源になる「国立公園」をもう少し押し出してはどうか。さらに、フランス人を呼び込むためにフランス語表記を導入するとなると、担当者の教育や新たな投資が必要になるため、ターゲットを英語圏に絞って進めたほうが良いのではないか。」といった意見が述べられた。

次にBチームからは、「日帰りと宿泊とではお金の落とし方が圧倒的に違う。宿泊の観光客をどう増やしていくかが今後の課題になるのではないか。また、日本の有名な観光地でさえ羽田空港からのアクセスや東京からの電車の乗り方などを動画として情報発信しているところがある。我々もそういったことに取り組む必要があるのでは」という意見が述べられ、Cチームからは「宿泊客を増やすために、泊まってでも行ってみたい所が必要。早朝でないと見ることができないもの、朝しか収穫をできないものなどをもっと売り出してはどうか」などの意見、Dチームからは「多言語化がまだまだ進んでいない。リピーターももっと増やしていかなければならない」などの意見が述べられた。これらの意見は、事務局側でじっくりと検討した上で、課題の解決に向けて施策を行うという。

取材のまとめ

今回、政策コア会議の様子を取材させていただいて、その和やかさと熱量に驚いた。これだけ活発な意見の交換が成されていれば、ここから様々な事業が生まれるというのも頷ける。秩父地域のインバウンド推進を後押しする「インバウンド政策コア会議」は今後も積極的に開かれる予定である。

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