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【インバウンド事例から学ぶ課題解決のヒント】 課題4:もっと効果的にプロモーションしたいが、どうすればいいのかわからない

2019年03月04日 (月)

Written by JNTO

日本政府観光局(JNTO)では、今年度「行政と民間事業者との連携」や「デジタルマーケティングの活用」など、地域の皆様の参考になる7地域の取り組みを調査し、そこから見えるインバウンド誘客に取り組む際のポイントやコツを本サイト上で紹介しています。このコラムでは、これからインバウンドに取り組もうとしている地域の方々、あるいはすでに取り組んでいるが課題を抱えているという地域の方々のお役に立つよう、代表的な課題ごとに参考となる事例をその取り組みのポイントとともに紹介します。

ここではプロモーションのレベルをワンランクアップしたい、さらに効果を上げたいと考えている地域の方に参考にしてほしい事例を紹介します。

和歌山県の田辺市熊野ツーリズムビューローは、日本で最も機能しているDMOのひとつといえるでしょう。プロモーションのキーマンであるカナダ人のブラッド・トウルさんをご存知の方も多いと思います。

田辺市には世界遺産「熊野古道」という強力なコンテンツがあるわけですが、熊野古道を「巡礼」というテーマで捉え、「熊野の魅力を理解してくれる上質な旅行者」に向けて非常に効果的に情報発信しています。ここ数年、田辺市の訪日外国人数は地域のキャパシティに対し理想的な数で推移しており、また2010年にスタートした旅行業の売り上げが順調に伸び、新しい事業展開へ広がるという好循環を生んでいます。

一方、福島県の場合は、熊野古道のような強力なコンテンツはありません。さらに東日本大震災の風評がインバウンドの大きな壁になっていました。そこで「東京から外国人を引き込む」ことを目的に周遊ルート「ダイヤモンドルート」を作成。フクシマという地名ではなく「ダイヤモンドルート」のブランド名を前面に押し出してプロモーションを展開しました。特に、テーマ別に外国人クリエイターが手がけたプロモーション動画は世界中に広がり訪日客数の回復に貢献しました。さらに「歴史・サムライ」という資源を発掘し、新しいコンテンツ「サムライスピリットツーリズム」が生まれました。

両地域に共通するキーワードは2つあると思います。

ひとつは、地名より「テーマ」を打ち出して情報発信している点です。熊野古道は「巡礼」というテーマを打ち出しているからこそ、「来てほしい人たち=上質な旅行者」が訪れているといえるでしょう。実際に熊野古道に来る外国人は、歩くことを目的にした欧米豪の人たちが圧倒的に多いです。また福島県の場合も、テーマ別に観光素材を整理し、興味のある層にターゲティングして発信した結果、風評を乗り越え訪日客の回復へと繋げました。

もうひとつは、「外国人目線」です。田辺市はプロモーションをブラッド・トウルさんの感性を通して、「外国人が理解できる言葉で、外国人に伝わるように」情報発信しています。また福島県は、外国人の嗜好を念入りにリサーチし、プロモーション動画制作を海外のクリエイターに依頼しました。どちらの地域も外国人の感性というフィルターを通すことで、「このすばらしい場所へ行ってみたい!」と思わせる強いブランドイメージとメッセージを海外に伝えることができました。

プロモーションではブランドイメージを発信することが、インバウンドのレベルを上げるひとつのカギになりえます。そして地域のブランドイメージを作るうえで、「テーマ」と「外国人の嗜好・感性を通じた情報発信」は不可欠なのです。

 

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