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なるほど!アジア有数の国際金融都市「香港」から日本に来る理由

2018年07月19日 (木)

Written by JNTO

JNTOでは、海外現地事務所にて各市場のマーケティング情報を収集し、各市場にあった訪日インバウンドプロモーションを展開しています。
最前線である各国・地域の現地事務所から「現地にいるからこそ感じられる消費者ニーズや生活トレンド」をお届けします。
前回のニューヨーク事務所(6/25掲載)に続き、今回は香港事務所からのレポートです。

この7月1日に21回目の香港特別行政区成立記念日を迎えた香港。記念日当日には記念式典が行われた一方で、民主化要求デモも実施され、政治的には複雑さを持った都市(まち)ですが、アジア有数の国際金融都市でありながらどことなくノスタルジックな、とても魅力的な都市です。
香港といえば誰もが思い浮かべるであろう、高層ビル群と煌びやかな夜景、長さと大きさを争うように道に突き出た看板、そして歩けば必ずぶつかるというくらい多い人の波。その中で日々暮らしている香港人は、訪日客数では中国、韓国、台湾に次ぐ第4位。2017年には過去最高の223万人を記録しました(注1)。今回は、そんな香港人の日常に見る「旅行」や「日本」について、簡単にご紹介したいと思います。

注1:JNTO「訪日外客統計」

香港人は大の旅行好き?街に見る香港人の旅行熱

香港の面積は東京都の約半分の1,106㎢。うち約3割といわれる市街区に約740万人が暮らしています(注2)。雨後の筍のように高層住宅群が建ち並ぶ一方、年々物価は上昇し、不動産価格も高騰しており、1人当たり平均居住面積の中央値は14.96㎡(注3)という狭さです。そうした居住環境に、厳しい競争社会であることも相まって、一般的に香港人はストレスを溜めがちといわれ、多くの人がストレス発散や癒しを求めて旅行に行く傾向にあります。
狭い香港ですから、香港内での旅行というのはあまりなく、旅行といえば、そのほとんどが海外旅行。空路出境者数は年々増加し、2010年の682万人から比べ、2017年は1,212万人(注4)を数えるまでになっています。

だから、香港人にとって海外旅行は日本人と比べてより身近なもの。その証拠は、例えば街中のコンビニエンスストアに見ることができます。雑誌コーナーには読者の支持を得ている週刊旅行雑誌2誌が常に並び、旅行ガイドブックも販売されています。

雑誌『U Magazine』と『Weekend Weekly』。2誌とも日本特集は多い。

コンビニエンスストアに並ぶ旅行ガイドブック。写真撮影時も、若い女性が「名古屋」のガイドブックを購入していた。

また、公共図書館の貸出ランキング(非小説部門)でベスト10のうちの実に9冊が旅行ガイドブックを占めていること(注5)からも、如何に海外旅行が身近か、容易に想像できます。香港人の海外旅行熱は、日本人には想像できないほど高いのです。

注2/3:香港政府統計処 注4:香港旅遊発展局「訪港旅客統計」 注5:民生事務局「2017年公共図書館非小説類中文書籍借閲量排行榜」

日本は身近な存在!日常生活で日本を感じられる香港

それでは次に、香港人にとって日本がどれほど身近かということを見てみましょう。
例えば、スーパーマーケット。土地の狭い香港では、食品類の多くを輸入に頼らざるを得ないのですが、ここで抜群のブランド力を誇るのが日本産の食材や加工品。スーパーマーケットによって多寡はありますが、生鮮食品から酒類まで、各棚に多くの日本産品が並んでいます。

スーパーマーケットの陳列棚。棚によっては日本産のもので占められていることも。

そして、街中でも「日本直送」「日本で人気」というように、「日本」を売りにした小売店を見かけることもしばしば。さらに、日本食レストランも多く、寿司やラーメンをはじめとして、若者から年配の方まで、幅広い層が利用しています。もともと食に関心が強い香港では、安心安全で美味しい日本産品や日本食が支持され、広く受け入れられているのです。

ラーメンストリートとも呼ばれる登龍街。日本で人気のラーメン店をはじめ、多くの日本食レストランが出店している。

また、漫画・アニメをはじめとしたポップカルチャーやドラマなどは、以前から親しまれていますし、美容製品を含むファッションも常に女性の関心の的となっています。このような日本の情報は、香港人の生活スタイルや志向と結びつき、身近に感じるほど深く浸透していると言っていいでしょう。

香港人が感じる日本の魅力とは?

このように身近に日本のモノがあふれた香港ですが、香港人は日本のどのようなところに魅力を感じているのでしょうか。
それは、これだけ日本のいろいろなものを手に入れたり体験できる香港でも、やはり日本に行かないと手に入らない、体験できないものがあるということ。
代表的なもののひとつが食体験。前述の通り日本食は広く受けられており、香港にいてもある程度のものを楽しむことはできますが、種類は限られますし、ちょっと高い。それが日本に行けば、更に質の高いものを、しかも安く楽しむことができるのです。
また、日本の四季も間違いなく魅力の一つでしょう。香港は亜熱帯性気候に属し、緩やかな四季はあるものの、日本ほどはっきりとはしていません。しかも日本は広く、地域性も豊かで、豪雪地帯から南国リゾートまであり、近年流行しているフラワーツーリズムをはじめとして、それぞれに四季折々の楽しみ方がありますが、これも香港ではなかなか体験できないことです。
一方、プロモーション的な観点でいうと、一般的に香港人は、新しモノ好きでこれと思ったら即行動、しかも飽きやすいと言われていますので、新しく且つ実用的な情報を発信し続ける必要がありますが、日本が持つ多様性には、それができるポテンシャルがあり、取り組んだだけ結果が期待できます。

こんなにも日本を向いてくれている香港市場は、日本にとって本当にありがたい存在です。皆さんも是非香港へのプロモーションに取り組んでみてください。

【現地のトレンド発信記事一覧】

世界のトレンド発信地・ニューヨークで見つけた日本!(6/25掲載)

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