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海外事務所のネットワークを活かしてインバウンド事業をトータルで支援

海外事務所のネットワークを活かしてインバウンド事業をトータルで支援

海外事務所のネットワークを活かしてインバウンド事業をトータルで支援

日本政府観光局(JNTO)は、訪日プロモーション事業の実施主体として、外国人旅行者の誘致活動を行っています。本連載では、JNTOの取り組みをより知ってもらうため、活動内容や地域との連携などについて紹介していきます。今回は、地域連携部会員サービスグループの北澤アシスタント・マネージャー(以下、北澤AM)が、同グループが運営する「事業パートナー制度」についてお話します。 ※所属部署・役職は取材当時の情報です。

JNTOの事業パートナー制度へのお問い合わせはこちらから。

インバウンド事業をトータルでサポートする「事業パートナー制度」

JNTOではこれまでに培ってきた知識やノウハウ、そして海外事務所のネットワークを活かして、地域の自治体やDMO、企業のインバウンド事業をサポートする「事業パートナー制度」を設けています。

賛助団体または会員としてこの制度に加入し事業パートナーになると、インバウンド市場に関する情報提供、海外セールス時のネットワーク構築、イベントや勉強会への参加、海外へのPRによる施設やサービスの認知度向上、地域連携強化のサポートといった、さまざまなサービスを利用することができます。

この「事業パートナー制度」を運営しているのが、地域連携部の会員サービスグループです。

「事業パートナーの皆様に提供しているサービスの柱は大きく分けて3つ。まず、効果的なマーケティング活動を行うためのお手伝いと情報提供、次に日本国内におけるインバウンド関係者同士のマッチング支援、そして海外PRおよびセールスの支援です」と北澤AMは説明します。

現在、約620団体が加入し、インバウンド事業を発展させるために各種サービスが有効的に活用されています。では、具体的にどのような取り組みをしているのか、くわしくご紹介します。

世界各地の最新インバウンド動向を一気に学べるイベント

事業パートナーを対象とした情報提供の場として、年に1回「JNTO インバウンド旅行振興フォーラム」を開催しています。これは、ビジット・ジャパン重点20市場を中心とした訪日インバウンドの最新動向を紹介するイベントです。JNTOの海外事務所長らが市場ごとの最新トレンドや有効なプロモーション方法を紹介する他、事務所長への個別の相談会も実施しています。

「2019年は品川プリンスホテルで2日間にわたって開催しました。アジアや欧米豪の各市場の最新動向を一気に知ることができるのが当フォーラムの醍醐味です。“こんな機会は他にない”“今年からインバウンド担当になったが、ベースとなる基礎知識を2日間で身につけられた”など、好評の声を多くいただいています」。

このように、インバウンド事業に携わる人たちにとって欠かせない、現地の最新情報が得られる機会となっているのです。

参加者同士の連携も活発になる、テーマ特化型の勉強会

「JNTO インバウンド旅行振興フォーラム」は年1回の大規模なイベントになりますが、比較的小規模な勉強会も月1回程度開催しています。背景には、インバウンド市場が成熟していくにつれ、もっとテーマを絞って深く学びたいというニーズが増えてきたことがあります。

「たとえば、ムスリム圏からの訪日外国人旅行者に必要な受け入れ体制や、中国市場におけるスノーツーリズムの最新動向など、特定のテーマにフォーカスした勉強会を開催しています。毎回テーマに関連する海外事務所の実務担当者や現地職員が講師を務めるので、非常にリアルな現地の情報をお伝えできると思います」。

勉強会の開催はテーマ特化型のリアルな情報を伝えると同時に、事業パートナー同士の連携促進も狙いのひとつです。

「小規模なので参加者同士の横のつながりや意見交換が活発に行われる傾向にあります。地域の自治体や周辺商業施設、宿泊施設、鉄道会社や他運輸機関等の方々にご参加いただき、エリア全体でどんな受け入れ対策ができるか、一緒に協業できることはないかといった話し合いがされることも。地域連携の強化につながっていると感じているので、小規模な勉強会は今後も継続して力を入れていきたいですね」と話します。

地域連携部会員サービスグループ アシスタント・マネージャー 北澤泉

事業パートナーの情報を海外事務所のSNSで発信

事業パートナー制度では、海外に向けたPR活動やセールス活動も支援しています。

地域のイベント情報や新しい観光マップなど、事業パートナーから提供されたさまざまな情報をJNTOの海外事務所に共有する他、一部の情報については海外事務所のSNSで情報発信もしています。「たとえばシンガポール事務所のFacebookだと、フォロワー数は90万人以上」と、各拠点のSNSフォロワー数は数万~数十万人規模であるため、そのPR効果は非常に大きいと言えるでしょう。

「多くの情報の中から、現地の市場ニーズにマッチした情報を海外事務所が厳選してSNSで発信しています。そのため、私たちは海外事務所にヒアリングしてどういったニーズがあるのかをリサーチしたり、海外事務所の現地職員にSNSに関する講演をしてもらったりと、事業パートナーの皆様にフィードバックできるよう取り組んでいます」と、よりクオリティの高い情報を発信するためのサポートも行っています。

情報発信の他、事業パートナーがセールスプロモーションなどで海外出張する際に、現地の旅行会社とのアポイントメント取得を代行するサービスも提供しています。

「アポイントを取るだけでなく、海外事務所を通じて得た現地の旅行会社のニーズを、セミナー等で事業パートナーにお伝えするようにしています。たとえば、現地の旅行会社の立場からすると、同じ地域の一団体や一社がバラバラに訪問してくることは、あまり望ましいことではありません。そこで、私たちは個々のセールス活動をなるべくまとまった形にしてアポイントを取ることで、より効果的な商談ができるように情報提供しています」。

こうした取り組みによって、実際に次のプロモーションにつながったと報告があったケースもあります。

地域の皆様とお会いして、“本当のニーズ”を汲み取っていきたい

会員サービスグループがさまざまなサービスを提供する上で大切にしているポイントは、「事業パートナーのニーズを如何に汲み取ることができるか」だと語ります。

「皆様が今、本当に必要としている情報はなんだろうか? 課題を解決するためにはどんな情報を提供すべきか? といったことを常に考えていかないといけないと思っています。定期的に事業パートナーにはアンケートにご協力いただいていますが、やはり皆様に直接お会いして話を聞くことがなによりも大切。今後は勉強会や加入を検討している方向けの説明会だけでなく、加入後の悩みや疑問などを対面でお聞きする場も積極的に作っていきたいと考えています」。

最後に、事業パートナー制度への加入を検討している自治体や事業者の方々に向けて、「まずは一度、どんなことでも良いのでご相談いただければと思います。JNTOは公的機関ですので、事業パートナー制度に加入されていなくても、お話いただいた内容に応じて情報提供など、ご協力できることはありますので、ぜひ有効活用していただけたらうれしいです」と語りました。

JNTOの事業パートナー制度へのお問い合わせはこちらから。

以下のJNTOの部署およびグループの活動内容や、地域と連携した取り組みなどを紹介しています。

1. 市場横断プロモーション部 ラグビー・オリパラグループ


3. 地域連携室 受入対策グループ
4. 企画総室 デジタルマーケティング室
5. 企画総室 調査・マーケティング統括グループ
6. MICEプロモーション部
7. 海外プロモーション部